品 種: エチオピア系統品種
栽培地: イルガチェフ地域東側 ゲデオゾーン最南東部 ゲデブ ウォルカ・サカロ
環 境:緑が深く葉が落ちて分解発酵しコンポストとなることで窒素が増え土壌がフカフカしている、リッチな土壌
水洗工場: ウォルカ・サカロ水洗工場
標 高(農家): 1900~2100の小規模農家(25軒の小規模農家(0.5ha~10ha))
標 高(水洗工場):2050m
収穫時期: 10月中旬より1月頃まで
生産処理:
熟度の良いものを工場のタンクに投入
日照の強い11~15時の時間帯は、パーチメントをビニールシートで覆います。これは、パーチメントを護ることと急激な乾燥を防ぐためです。標高が高い上に、赤道直下のこの地域では、日照が強すぎるとチェリーやパーチメントにダメージを与えて、味に濁りが出てしまいます。また、通常の乾燥日数が8日間のところ、12~15日間掛けてゆっくり乾燥を進める(スロードライング)ことで、コーヒー内の水分を均一化させ、複雑でありながらクリーンな味わいを作り出しています。緩やかな乾燥は、消費国での生豆の保存性にも大きな影響を及すことが分かってきました。
乾燥後、脱穀された生豆は、機械選別後、ハンドピックにより選別され、高品質FWコーヒーが完成します。方法はシンプルですが、人の力が品質を大きく左右します。
イルガチェフ地域東側のゲデオゾーンは6つの地区に分れており、その内の一つがゲデブ地区です。首都アディスアベバから434㎞離れ、数年前までは車で8時間近く掛かる僻地でしたが、2016年に開通したエチオ-ケニア道路の開通により所要時間は3時間ほどまでに近くなりました。土地の1/4にコーヒーが植えられる程、エチオピアの中でもコーヒー生産に適した環境が整っている地域です。ゲデブ地区は16の行政区に分かれ、その一つがウォルカ・サカロです。
急斜面、緑が多く濃いので自然栽培によい。特にコーヒーの木のまわりにはホルスバナナツリーが多く、葉が落ちて分解発酵しコンポストとなることで窒素が増え、土壌がリッチになります。
水洗工場名のウォルカとは、現地ゲデオ語で「金」を意味しますが、エチオピア最後の皇帝ハイレセラシエの部下がこの地を訪れた際に、人々の持て成しに甚く感銘を受け、この地をウォレカ(金)の地と呼ぶようになりました。
ウォルカ・サカロ水洗工場は2019クロップより、BNTの子会社レンジャー(社員は写真の緑のユニフォーム着用)が水洗工場を所有し、これまで以上の最高のイルガチェフ作りを目指し、始めた水洗工場です。優秀なスタッフをそれに見合う賃金で集めて、精製~乾燥工程を丁寧に行っています。